就農のきっかけ
子供の頃、祖母の農作業の手伝いをしたこともあり、自分が定年後にはきっと農業をするだろうなと漠然と思っていました。
そんな頃、前職では青果市場や農業資材を扱うお店で働いていたので、時折若手農業者と接する機会がありました。そこで、若手の農家を支援する国の制度がある事を知り、まだ比較的に若いうちに農業の基礎を学び、それを一生の仕事に出来るのなら是非やってみたいと思い農業の道へと進みました。
地域農業へ
まず農業を始めるために、「倉敷市農林水産課」や備中県民局の「備南広域農業普及指導センター」へ赴きました。岡山県倉敷市は、桃・ぶどう・スイートピーの名産地。「せっかく豊富な地域農業があるなら、地元の農業で実務研修を受けては?」と教えていただき、それなら大好きな桃を栽培したいと思い、2017年12月から農業実務研修に入りました。
実務研修生の頃は果樹栽培について分からない事だらけでしたが、親方や地域の講習会、桃の初心者研修会などに参加して果樹栽培の基礎を学び、農業大学校の新規就農者研修では土壌管理などの基礎を学びました。今でも勉強の日々です。
就農現在
2019年9月に就農。母と2人で1ヘクタールの園地で桃を栽培し、今年からは高所作業車を入れて作業のスピードアップと省力化をはかりながら、女性農業者として地域農業の担い手となれるよう日々努力中です。
桃栽培のこだわり~「草生栽培」「農福連携」
除草剤を使わず自然サイクルが生み出す力に期待して、タイミング良く草刈りをしています。そのために、乗用の草刈り機で桃の株元以外を刈ったのち、株元は人力で草刈り。最近では、その株元の草刈りを「農福連携」でお願いしています。
そうすると、農家にとっては労働力の確保となり、逆に福祉において言えば就労先の確保となるので、私の園地でも「農福連携」の取り組みに積極的に取り組んでいければと考えています。
桃の園地の環境
桃の園地は山の豊かな自然に囲まれ、山から豊富な水が流れてくる環境なので、夏の夜にはホタルを見ることもあります。自然豊かなので、園地の中をキジが走り回ったり、夜にはイノシシの鳴き声を聞くことも。
桃の栽培品種や野菜、その他の果樹栽培
栽培品種は、メインの「清水白桃」「白鳳」「白麗」に加え、極早生品種の「はなよめ」から、極晩生品種の「冬桃がたり」など約20品種以上の桃を栽培しています。
それと同時に、野菜やその他の果樹(柑橘類、西条柿など)も栽培しており、地元の産直市場に出荷しています。
MOMONA Peach Farm
「MOMONA」はハワイ語で「甘い、よく肥えた」という意味があるそうです。その名の通りの甘くて美味しい桃作りを目指しています。