インドで暮らしていた時に、現地のぶどうの美味しさに感動し、ぶどうを育て始めたのが生産者になるきっかけでした。インドのぶどうは小粒ですが、そのまま食べても、保存用にレーズンにしてもとても美味しかったのが、今でも忘れられません。
インド人の夫と大阪育ちの私、子供たちと、8年前に生活の拠点を岡山の吉備中央町に移しました。ここはお天気の日が多く、昼夜の寒暖差もあるので、野菜やぶどうの栽培に適しています。日本でぶどうを栽培するにあたり、夫が地元生産者の方に栽培方法を教わり、このファームを開きました。
今では「こんなに美味しいぶどうは食べたことがないよ」と、嬉しい言葉を頂けるようになりました。
無農薬・減農薬栽培にこだわる
農薬を使わず、自然栽培で育てている作物のひとつに黒豆があります。
自然栽培とは、農薬・科学肥料に頼らず、植物と土の本来持つ力を引き出す農法です。資材など外から持ち込まず、この土地で循環させていくので人為的なことはしません。手入れの再に刈った草などが堆肥になります。黒豆はこの農法で、自然の力を借りて無農薬で育てています。
自然栽培は、労力もかかりますが、食べてくれた人が「美味しい」と言ってくれることが何よりの楽しみとなっています。
ピオーネは、農薬なしで育てることがなかなか難しいですが、農薬を基準の1/5以下の必要最低限まで抑えて減農薬栽培をしています。
今後は収穫した黒豆をお茶にしたり、ブルーベリーなども自然栽培しているので、皆様にお届けできたらなと思っています。
幸せで元気になれる農園をめざして
田舎に暮らすことで、日本人が忘れかけている大切なことがたくさんあることに気づきました。そこで地元の方、近所の方と一緒に、自然栽培を学びあったり、収穫した作物を加工したりする「畑活」を行っています。「畑活」は、日本の昔ながらの暮らしや、文化、美学など伝え守っていく学びの場所として、これからも続けていきたいと思っています。