就農のきっかけ
文久二年(1862年)から代々続く茶園がなくなってしまうのはもったいないとの想いで就農を決意、大学卒業後3年間、お茶について学ぶため全国をめぐりました。東京の日本茶専門店では働きながらお茶のいろはについて学び、高級茶の産地として知られる福岡県八女市の茶園では製造・品質管理について1年半学びました。その後は、可能な限り全国のお茶屋さんをめぐり知識を深めた後、小林芳香園6代目として2017年に就農しました。
お茶について何でもお話できるよう、日本茶インストラクターや茶育指導士、茶審査技術三段の資格も取得しました。
岡山での煎茶製造の第一歩となった茶園
文久二年(1862年)、当時名主であった小林源三郎(小林芳香園初代)が京都宇治でお茶の栽培及び煎茶製造方法を学んで持ち帰ったのが、岡山における煎茶作りのはじまりでした。
以来、海田のお茶は地域の主産業に育ち、今でも代表的な特産品に変わりありません。
お茶の製造について
小林芳香園のお茶の製造は「仕上げ加工」と「美作番茶」の大きく2つに分かれています。
①仕上げ加工
岡山の農家から茶葉を買い取って、仕上げ加工を行っています。
仕入れた茶葉の状況によりブレンドしたり、温度管理も徹底しています。たくさんの人に飲んでいただけるよう「すっきり、あっさり」仕上げるようにしています。
②美作番茶の製造
美作市海田地区で300年以上も続く伝統的な製法で作られた独特の地方番茶です。
美作番茶は枝ごとに刈り取った茶葉を鉄窯で煮た後、茶葉を真夏の炎天で天日干しし、煮汁を繰り返しかけることであめ色に輝きます。仕上げに焙煎してやさしくすっきりした味わいの中に香ばしさが増したお茶になります。
小林芳香園では自然栽培で育った茶葉を使用して、全て手作りで行っています。
品質向上を目指して
小林芳香園では、若い人を含めたいろいろな人にお茶を楽しんでもらいたいとの想いから、今後も時代にあったお茶を製造するため、さらなる品質向上を目指していきます。