就農のきっかけ
もともと岡山県玉野市にある銅の製煉所に勤務し、レストランの経営に携わっていました。その後、レストラン事業を撤退して時間も少しあったころ、香川県でとても辛い唐辛子に出会いました。興味本位でその種をわけてもらったことがこの事業の始まりでした。
最初のころは、知人関係をびっくりさせようと栽培していましたが、玉野市にある「道の駅みやま公園」の売店で販売したらどうかとの話があり、少量から販売をはじめました。販売してすぐに売り切れになるほど話題となり、お客さまから「この唐辛子はすごく辛いけど、くせになる、おいしい」などと多数の声をいただいたことで、本格的に栽培しようと決心したことが就農のきっかけでした。
栽培から加工まで自社で一貫製造をおこなっています。
激辛地獄唐辛子の物語
古き四国の地にはお接待(おもてなし)という風習があり、全国から来られるお遍路さんのために宿を貸したり食べ物を提供したりしていました。当時は命がけで八十八箇所を巡拝していたそうです。
一村様のおじいさんがまだ子供のころ(明治時代初期と思われる)、家で一人の初老の男をお接待したとき、その男はお礼にと赤い唐辛子の実を置いていきました。
あまりにも少量なので種をとり栽培することにしました。その唐辛子は普通のものより恐ろしく辛かったのです。
どこからきたものか?
どこで獲れたものか?
この唐辛子のルーツはまったくの謎で、現在もその地域で栽培されています。
味っ子フーズではその種をわけていただき、晴れの国おかやま、玉野市で栽培しています。
保存料、添加剤は使用していません。
※唐辛子の専門家に調べてもらったところ、南米ペルーからきた唐辛子の突然変異ではとの見解です。
辛さは一般「一味唐辛子の約3倍!」
当園で栽培している唐辛子のカプサイシン(辛味)成分を食環境衛生研究所で測定してもらったところ、一般販売の一味唐辛子と比べ約3倍のカプサイシンの含有があることがわかりました。
炎陽に負けず、たくましく育った当園の唐辛子は自信たっぷりに真っ赤に実り、品格のある風味、しびれる辛さが特徴です。唐辛子の個性を活かすために一味にこだわりました。
栽培について
唐辛子育成の場合、他の野菜の生産と大きく異なることは、果肉を大きくする必要はなく、またきれいな形の果肉を必要とするものでありません。いかに辛い実を収穫することができるかを目的としています。
当園では辛く育てるために過去の経験知識より、植物生命に危機的な状況をわざとつくることでより辛い唐辛子ができやすいと考えています。
そのため、
①水をやりすぎない
②農薬を使用せず、ある程度虫がつくようにする
③米ぬかを肥料にする
ことを重点に栽培しています。
収穫した唐辛子は天日干し、さらに乾燥機で20時間乾燥させた後、粉砕して瓶詰めします。
また、作業の効率化のため栽培時の支柱としてゴルフクラブのシャフトを使用しています。シャフトは、ゴルフショップを経営する後輩から譲り受けたものです。普通の杭だと乾燥したら抜けにくくなりますが、クラブシャフトを使用することで、錆びず、グリップがついているので抜き挿しがいつでも容易のため作業が捗ります。
激辛地獄唐辛子を使用して
当園では、激辛地獄唐辛子や自社栽培している黒にんにくを使用してその他にもいろいろな商品を製造しています。
激辛地獄唐辛子オリジナルラベル
地域貢献とともに激辛地獄唐辛子をもっと知っていただくため、商品を販売いただいているお店に対して、激辛地獄唐辛子オリジナルラベルを制作しています。いろいろなオリジナルラベルで見た目も楽しんでいただけるよう、八十八箇所の設置を目標に取り組んでいます。